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雄町の家 ダイニング_edited.jpg

“築港の家”

設計:盛田建築製作一級建築士事務所

​玄関腰掛け背もたれ製作:盛田 健

施工:(有)建築工房おおやま

高齢の夫婦と、それを支える若い世帯が、これからを共に豊かに、快適に過ごしていけるように計画された住まいです。日常の生活動線をすべて1階に集約し、息子夫婦や孫が気軽に宿泊できる個室、収納を2階に配置しました。
洗面脱衣やトイレなど水廻りは、主寝室とリビングダイニングを回遊できるようになっており、家事動線をコンパクトに納めています。将来、車いすでもアクセス可能なように、外部アプローチには、スロープを設置し、腰掛けや背もたれ、 手摺などを空間のアクセントとしてデザインしています。
本敷地では、南側からの日射を望めない状況であるため、リビング東面の階段吹き抜けから自然光を取り入れる計画としました。断面的な光の取り入れを意識したことで、時間の経過に伴う陰影の変化をとても美しく感じます。 隣地の状況を加味した日射シミュレーションを徹底的に行うことで、難しい条件でも心地よい自然光を感じることのできる空間となりました。
また、断熱性能を高め、床下から暖気が吹き出す方式の全館冷暖房を採用しています。少ないエネルギーで、冬は床がほんのり暖かく、夏は直接冷風を感じない心地よい温熱環境を実現しており、各室の温度差はほとんどなく、1階は 全室を引戸とすることで、空間移動が 心理的にもバリアフリーであるよう配慮しています。家族それぞれが、自身の日々の生活を大切に、適度な距離感を保ちながら気配を感じ、お互いを無理なく思いやり、暮らしていける住まいです。

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